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しんさくのねっとかわら版

私が住んでいる東京都の話題や日本の将来について、濃い情報を発信します

【サッカーU―19】日本がサウジアラビアに勝った3つの理由

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サッカーU―19アジア選手権はPK戦を制し日本がサウジアラビアを下し初優勝した。
この大会に出場した選手は、東京五輪2020で中心となる世代である。
日本はすでに来年のU―20ワールドカップの出場権を獲得しているが、これまでこの年代はアジアを制覇しておらず、ずっとベスト8どまりだった。
この試合に勝てばU―19日本代表として初のアジア王者になるという、まさに画期的な試合だった。

 
テレビ放送は今日(10月31日)未明にNHKBSで行われた。
みんな寝ている時間帯だったから、朝になって結果を知る人の方が多いだろう。

サッカー日本代表の試合というと、本田や香川が出るA代表の試合しか見ない人も多いだろう。
だが、このU―19世代は面白い。

実際この大会はたくさんの見どころがあった。
ひとつは、来年のU―20ワールドカップの出場権である。
開催国の韓国以外の上位4チームに出場権が与えられるのだ。
ずっとベスト8どまりだった日本はこの大会で上位4チームに残りU―20ワールドカップの出場権を得ることが第一の目標だった。
ちなみにグループCの予選でカタール戦で勝った時点で、まずは出場権を獲得している。

次に、日本、サウジアラビア、イラン、ベトナムの4チームで争った決勝トーナメントである。
これまでU―19日本が予選で闘ってきた相手ははっきり言ってほぼ格下だった。
計算できる相手ばかりだった。
予選2試合目のイランに引き分けたのが唯一の計算外だろう。
そのほかの試合は日本の守備力とスピードが他を圧倒し、危なげなく勝利してきた。

決勝トーナメントでもベトナム戦は、とくに脅威ではなかった。
ベトナムにしては以外に強かったという印象はあったが、まだフィジカルや技術や戦術理解度といった点において未熟さがあった。ただしメンタルは良かった。
ベトナムもいずれは強敵になるかもしれない。
そう感じさせる試合だった。

そして今日の決勝戦の相手サウジアラビア
ついに強敵と戦えたわけである。
力は拮抗していた。
このサウジアラビア
中二日という日程で疲れていたはずなのに、最後まで闘志を絶やさなかった。これは尊敬に値する。
決勝という舞台で本当にいい敵と当たったものである。

強い敵と戦うところをハラハラ・ドキドキしながら観戦する。
やっぱりサッカーの試合はこうでなければ面白くない。


日本が勝った一つ目の理由

この試合がいかに面白いか、
それを予感させたのが試合開始わずか2分の出来事だ。

いきなりピンチになったのである。
ペナルティーエリア正面からサウジアラビアがドリブルでディフェンスをかわし、切れ込んでシュート一閃。
とっさにGK小島が反応して右手を伸ばし指先で軌道を変える。
わずかに軌道が変わったボールはポスト左に当たり、跳ね返って小島へ。
これを小島がしっかり受け止めた。

試合開始2分である。
この小島の指先がなかったら、日本は負けていたかもしれない。
まさに日本が勝った理由のひとつである。
凄いセービングだった。

サカつく」というゲームでGKのプレースタイルにラストフォートというのがある。
ラストフォートはスーパーセーブのスキルが高い。
このラストフォートをさらに強化していくと鬼神や超攻撃的GKというプレースタイルに進化させることができる。

おそらく小島はこのラストフォートというプレースタイルだろう。
ラストフォートでもかなりいい選手だが、いずれ鬼神まで進化できる選手だと思った。
鬼神にランクアップするとスーパーセーブに加えて高速飛出といったスキルもかなり伸ばすことができる。
是非がんばってほしい。



日本が勝った二つ目の理由

さて、話がずいぶんそれてしまったが、

90分戦っても決着がつかず
延長戦でも決着がつかず
いよいよPK戦に...

PK戦になったら威力を発揮できるのはスカウティングである。
スカウティングでどれだけPKのデータを集められるか。
それをどうGKが活用できるか。
ここがポイントである。

勝負の女神は細部に宿る
この言葉はこれまで、日々の練習の積み重ねや準備といった意味に使われてきた。
しかし今は、いかに膨大なデータを収集し役立てるか、といったことにこそ使われるべきだろう。
日本はこういった分野には非常に秀でている。

今回のPK戦で、サウジアラビアの4人目のキッカーがミスをしたため日本が勝利した。
ほとんどの人はそう捉えるだろう。

「4人目が失敗してくれてよかったね」
「あれはラッキーだった」
そんな会話が聞こえてきそうだ。

しかし、PK戦はそんな単純なものではない。
サウジアラビアの4人目が外す結果となった、その経緯にはさまざまな要素があるのである。

冷静に分析すると、GK小島は止められないまでも、かなり相手を読んでいたことがわかる。
相手のキッカーの特徴を事前に知らされていたのである。
その積み重ねが、しだいに相手の次のキッカーにプレッシャーを与えていく。
すると、サウジアラビアのキッカーはより難しいコースを選択するようになる。

こうしてサウジアラビアの4人目がわずかにゴールを外し、日本の勝利の一因となったのである。

一方で日本のキッカーが全員ノーミスでPKを決めたのも、スカウティングによって相手のキーパーの特徴を知っていたからであろう。

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小川航基は5人目のキッカー。エースだ。

日本の高度なスカウティング能力。
まさに日本が勝った二つ目の理由である。



日本が勝った三つ目の理由

では日本が勝った三つ目の理由とは何か。
それは監督が優れていたからである。

監督は単に戦術やフォーメーションを決めるだけではない。
試合日程を把握し、自チームの状態を把握するのはあたりまえで、あらゆる手段を使い、他チームの動向や競技地の詳細などありとあらゆる情報を得て分析し、最善の戦略を練らなければならないのである。

特にリーグ戦と違い短期勝負のアジア選手権の場合、監督のスキルや経験が如実に表れる。

監督なんて誰がやっても同じさ、
などと言う人もいるが、まるでわかっていない。

前述のスカウティング担当からの報告をどう活用するか、
そういった分野も監督の方針次第である。
せっかく優秀なスカウティング陣がいても、その情報を有効に利用できなければ何の意味もない。
その大前提となるのが監督の方針であり資質なのである。

このチームを見ていると、各選手ひとりひとりがサッカーのビジョンを共有していることに気づく。
サカつく」をやっていればわかるが、これはとても難しいことなのである。
監督はもとより、コーチ、キャプテン、面倒見の良い選手などの資質が重要だが、なかなかうまくいかない。
長期にわたるリーグ戦の過程で、じっくりと熟成させていくことはできるが、アジア選手権という代表選出のメンバーでこれだけ短い間に意識の共有ができているのは珍しい。

いかに監督が選手のひとりひとりを熟知しているかがうかがい知れる。

決勝トーナメントのベトナム戦で内山篤監督は、ほとんどの先発メンバーを入れかえたが、これも選手のひとりひとりをかなり高度なレベルで熟知していなければ無理である。
このターンオーバーのため、主力メンバーは十分に回復し、万全のコンデションでサウジアラビア戦に臨むこそができた。
もちろんベトナム戦だったということや、すでにU―20ワールドカップの出場権を獲得していたからであるが、そうはいっても今回他の国の監督でこんなに大胆に先発メンバーを入れかえたケースはほとんど見あたらない。

実際の試合の采配もよかった。
交代カードの切り方だ。


最後に

それにしてもU―19日本代表の面々は粒ぞろいだ。
これはかなり期待できるのではないか。

最近のサッカー選手は名前もいい。
この日キャプテンを努めたのは坂井大将

別にキャプテンだから「大将」と言ってからかったわけではない。
本当に坂井大将という名前なのである。
この人が柔道や剣道の選手でなくてよかった。
団体戦などの画面で紹介されたら「坂井大将大将」となってしまいややこしい。


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キャプテンの坂井大将


ほかにもDFの中山雄太や冨安健洋など、いかにも安定してしっかり守備してくれそうな印象がある。
あらかじめ予想してつけたような名前だ。
MF堂安律などかっこよすぎてコメントできないレベルである。

まるで「サカつく」に出てくる選手のような名前だ。
うらやましいかぎりである。

この試合の日本代表スタメンは以下の通り。

GK 小島亨介(19歳 早大
DF 藤谷壮(19歳 神戸)
DF 中山雄太(19歳 柏)
DF 冨安健洋(17歳 福岡)
DF 舩木翔(18歳 C大阪U-18)
MF 三好康児(19歳 川崎F)
MF 坂井大将(19歳 大分)
MF 堂安律(18歳 G大阪)
MF 市丸瑞希(19歳 G大阪)
FW 小川航基(19歳 磐田)
FW 岩崎悠人(18歳 京都橘)

さあ、若者よ。切磋琢磨して東京五輪2020でワクワク・ドキドキさせてほしい。