死ぬ自由すらない! 北朝鮮の衝撃の実情
今日もいつものように豊洲市場問題をやろうと思っていた。
そのつもりでいろいろ情報収集をしてたら、テレビの番組で北朝鮮関連の話題を取り上げていた。
川崎栄子さんという方が出演していて、いろいろ北朝鮮の実情について説明していた。今回はそのことを中心に書いてみたい。
この川崎さんだが、17歳の時在日朝鮮人の帰国事業で北朝鮮に渡り、43年間北朝鮮で生活し、2003年に脱北した。
脱北を専門に扱っているブローカーと接触し、国境警備隊と話をつけ、単独で渡った。3月だったので渇水期だった。靴を濡らさずに川を歩いて国境をこえられたという。
川崎さんが常に気をつけていたことを聞かれると、「一切のことに口を出さない」ことだったと言う。
川崎さんによると、当時「楽園」と聞いて希望を持って渡った人々だが、実際の状況があまりにも予想と異なることに絶望して自殺した人が多かったらしい。
しかし、自殺はすぐにできなくなったという。
北朝鮮では自殺イコール反逆罪であり、自殺した人はその制度に反対した、と評価されるからだ。
本人が自殺した時点で家族はふれることもできない。
家族には自殺した人の遺体がどこに持って行かれて、どう処理されたか一切知らされない。
家族で勝手に祀ることも許されない。
そればかりではない。
半年くらいたったら、その家族全体がどこかに連れ去られるという。
つまり、北では死ぬ自由すらないのである。
川崎さんによると、
1ヶ月の給料が120円だった。
闇市でどんどん物価が上がり、1食の食事代にもならなかったそうだ。
どうやって生活したのか
働くことと食べることは、関係なかった、という。
すべての人が何らかの方法で収入を得るために躍起になっていた。
幹部はワイロを取り、市民に用意された物資を横取り、一般の民は、闇市にすがりついて必死になって何かをした。
ジャーナリストの辺 真一(ピョン・ジンイル)さんが言う。
「昔も今も北朝鮮が良い時代だったことはない。
貧困、食糧不足、電力難等が慢性化しており、よくこういう状況で核やミサイルをぶっ放していると、これが不思議でしかたがない」
続けてこうも言った。
「上からの抑圧、恐怖の統治、徹底した思想教育によるものだ。
これを我々は洗脳教育と呼んでいる。これを北朝鮮はほかの国に類を見ないほど徹底している」
政治評論家の有馬晴海さんが言った。
「我々が想像するような、そういうものではない別世界があるんだと思う」
北朝鮮の実情については、実はこの番組で言っているくらいの内容はすでに知っていたが、それでも普段は脳裏から去っており、実際に常に意識しているわけではない。
このような放送がされることにより、注意が喚起されることはいいことだと思う。
欲を言えばもっと取材して問題を掘り下げてほしいが、バラエティ番組だからこんなものかもしれない。
バラエティ的な構成も仕方がないのかもしれない。
「生まれる場所によってこんなにも違うということが、やるせない気持ちになる」と高橋真麻。
「僕らこんなに喋ってお金いただいてるのに、しゃべっちゃいけないと言われたら俺たちどうなるんだろう」と坂上忍。
これが台本なのか出演者のアドリブなのか、しんさくにはわからない。
ただ日本に生まれてよかったという思いはよぎった。
有馬さんじゃないが、北朝鮮の怖さは別世界というか別次元だ。